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金融

中小企業の金融基礎知識 連載第8回

2015年3月3日

金融

8、格付けの決定方法~格付けアップを図ろう!~

前項で述べたように、金融機関には独自の審査に基づいた「格付け」があります。では、この格付けはどのように決定されるのでしょうか?仕組みを理解したうえで自社にて取り組める事を行い、一つでも良いランクを目指しましょう。

(1)定量要因

格付けは決算ごとに「定性要因」と「定量要因」に分けて評価し決定されます。

「定量要因」とは決算書の数字を分析した結果から算出されます。

大きく分けると以下の通りです。※金融機関によってバラツキあります。あくまでも一般的なものを掲載しています。

○安全性 経営の堅実度

自己資本比率 自己資本÷総資産 企業体力測定 多↑
ギアリング比率 (短・長期借入+社債)÷自己資本 借入と自己資本の割合 少↑
固定長期適合率 固定資産÷(固定負債+自己資本) 固定資産を長期資金で賄えているか 少↑
流動比率 流動資産÷流動負債 即金化の算定 多↑

○収益性 経営の効率性

経常利益率 経常利益÷当期売上高 対売上効率 多↑
総資本経常利益率 経常利益÷総資産 資本運用効率 多↑
黒字決算 何期連続黒字であるか 多↑

○成長性 事業の将来性

経常利益増加率 (当期経常利益-前期経常利益)÷前期経常利益 規模拡大の測定 多↑
自己資本・総資産額 財務の安全性 多↑
売上高 企業の成長性 多↑

○返済能力 企業の返済能力

債務償還年数 有利子負債÷償却前経常利益 返済必要年数 少↑
インタレストカバレッジレシオ (営業利益+受取利息配当金)÷支払利息割引料 利息支払能力 多↑
キャッシュフロー 経常利益+当期減価償却額 返済の確実性 多↑

これらを上げるためには具体的な経営改善をする必要があります。その為の改善計画

の仕方については後に述べることとします。

(2)定性要因

定性要因とは、市場動向や経営者の状況、経営状態、営業基盤や競合状態などその企業の持つ数字では表せないオリジナルの要因です。

一般的には都市銀行はこの定性要因を見てくれないケースがあるようですが、地方銀行だと30%、信金クラスだと40%は加味してくれるようです。

定性要因は一般的に以下のような項目について金融機関担当者の主観でポイント化されるようです。

  • 経営者の経営能力及び個人資産力
  • 後継者の有無
  • 社内環境の良好さ
  • 企業の競争力
  • 対銀行取引の良好さ
  • 財務管理の徹底
  • 経営計画の有無      など

経営者は、常に上記の事を念頭に置くことが自社の格付けアップにも繋がるのです。

経営者は常に前向きで、リーダーシップを発揮し、社員に対する思いを忘れず、自社の取扱い商材や商圏に対しアンテナを張り、良いものはいち早く取り入れ、悪いものは素早く排除する。そして、先見の目を持ち、困ってから金融機関に頼るのでなく、常に自社の状況を報告する。自社分析を常に行い、計画を策定し遂行する。これらは全て経営者に必要不可欠なスキルです。

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