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外国人労働者を雇用した場合の税金
2020年8月4日
保険や税金は原則として、外国人も日本人と同じ取扱いですが、在留資格等により異なる点も少なくありません。
日本における個人の所得に対する税金
国が課する所得税と都道府県及び市町村が課する住民税とに大別されます。これらの税金は、給与所得者の場合、通常は毎月の給与から自動的に差し引かれます。それ以外の場合は、所得税は税務署、住民税は市区町村役所への手続きが必要となります。
⑴所得税
所得税は、その年の1月から12月までの所得に対して課される税金です。同じ外国人であっても、居住者(=日本に住所を有し、又は現在まで引き続き1年以上居所を有する個人)と非居住者によって課税範囲、税率等が異なります。居住者の場合、所得に応じて、一般の日本人と同様の税率がかかります(27年から5%から45%の7段階)。毎月天引きされた所得税については、毎年末に総所得額や支払った保険料等により調整が行われ(=年末調整)、所得税の過不足が生じた場合は、精算されます。なお、子どもが生まれて扶養親族が増えた場合や、多額の医療費を支払った場合などは、税務署で確定申告をすることにより、場合によっては税の還付がなされます。
非居住者の場合、租税条約により免税の適用がある場合を除き、原則として、所得の 20.42%の税金がかかります。なお、事業主は、その時の給与総額と支払った所得税額等を記載した源泉徴収票を、翌年1月末までに交付しなければなりません。また、年の途中で会社を辞めた場合は、退職の日から1か月以内に源泉徴収票を交付しなければなりません。この票は、税金を納めたことを証明する書類となりますので、大切に保管してください。
⑵住民税
住民税は、前年の所得に対して課される税金で、国籍にかかわらず、毎年1月1日現在でその地方公共団体に住所を有する人に対して課されます。住民税額は、前年の所得税の課税状況を参考にして、4月以降に各市区町村で決定し、通知されます。給与所得者の場合は、その年の6月から翌年の5月まで、12か月に分割された納税額が、毎月の給与から天引きされます。
なお、日本で発生した所得に対して、本国と日本での二重課税を回避することができる場合がありますので、詳しくは税務署や市区町村にお問い合わせください。
詳細は神奈川労働センター、国税庁、財務省のHPを参考にして下さい。
神奈川労働センター https://www.pref.kanagawa.jp/documents/5081/kh50.pdf
国税庁 https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/gensen/gensen36.htm
財務省https://www.mof.go.jp/tax_policy/summary/international/tax_convention/index.htm
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所得金額調整控除について
2020年8月4日
平成30年度税制改正により、所得金額調整控除が創設され、令和2年度以後の所得税について適用されます。
所得金額調整控除には、次の二つがあります。
⑴子ども・特別障害者等を有する者等の所得金額調整控除
【趣旨】 平成30年度税制改正において、給与収入が850万円を超える場合の給与所得控除額が引き下げられましたが、子育て等の負担がある者については、負担増が生じないようにするため、所得金額調整控除が措置されました。
【内容】 給与等の収入金額が850万円を超える居住者で、次に掲げる者の総所得金額を計算する場合には、給与等の収入金額(1,000万円を超える場合には、1,000万円)から850万円を控除した金額の10%に相当する金額が、給与所得の金額から控除されます。
イ 本人が特別障害者に該当する者
ロ 年齢23歳未満の扶養親族を有する者
ハ 特別障害者である同一生計配偶者を有する者
ニ 特別障害者である扶養親族を有する者
⑵給与所得と年金所得の双方を有する者に対する所得金額調整控除
【趣旨】 平成30年度税制改正において、給与所得控除額及び公的年金等控除額が10万円引き下げられるとともに、基礎控除額が10万円引き上げられたため、給与所得、年金所得のいずれかを有する者については、負担増は生じません。
しかし、給与所得、年金所得の両方を有する者については、控除額が両方10万円引き下げられることから、基礎控除額が10万円引き上げられても、負担増が生じるケースがあり得ることから、所得金額調整控除が措置されました。
【内容】 給与所得控除後の給与等の金額及び公的年金等に係る雑所得の金額がある居住者で、その合計額が10万円を超える者の総所得金額を計算する場合には、給与所得控除後の給与等の金額(10万円を超える場合には、10万円)及び公的年金等に係る雑所得の金額(10万円を超える場合には、10万円)の合計額から10万円を控除した残額が、給与所得の金額(上記⑴の所得金額調整控除の適用がある場合には、その適用後の金額)から控除されます。
国税庁ホームページよりhttps://www.nta.go.jp/publication/pamph/pdf/0020006-075.pdf
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残された配偶者の居住権を保護するための方策が新設されます
2020年7月2日
民法及び家事事件手続法の一部を改正する法律(平成30年法律第72号。平成30年7月6日成立。)のうち,残された配偶者の居住権を保護するための方策に関する部分が、 令和2年4月1日に施行されました。
社会の高齢化が進み平均寿命が延びたことから,夫婦の一方が亡くなった後,残された配偶者が長期間にわたり生活を継続することも多くなりました。その際には,配偶者が,住み慣れた住居で生活を続けるとともに老後の生活資金として預貯金等の資産も確保したいと希望することも多いと考えられます。そこで,遺言や遺産分割の選択肢として,配偶者が,無償で,住み慣れた住居に居住する権利を取得することができるようになりました。
また,夫婦の一方の死亡がしたときに,残された配偶者が直ちに住み慣れた住居を退去しなければならないとすると,配偶者にとって,大きな負担となると考えられます。そこで,夫婦の一方の死亡後,残された配偶者が,最低でも6か月間は,無償で住み慣れた住居に住み続けることができるようになりました。
詳細は法務省のホームページをご確認下さい。
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新型コロナウイルス感染症の影響を受けている事業者に対する消費税の課税選択の変更に係る特例
2020年7月2日
消費税の課税事業者を選択する(又はやめる)にあたっては、原則として、その課税期間の開始前に届出書を提出する必要がありますが、今般の新型コロナウイルス感染症の影響を受けている事業者につき、次の要件に該当するときは、税務署に申請し、税務署長の承認を受けることにより、課税期間の開始後であっても、課税事業者を選択する(又はやめる)ことが可能です。
① 特例に係る法律の施行日(令和2 年4 月30 日)以後に申告期限が到来 する課税期間において、
② 新型コロナウイルス感染症の影響により、令和2年2月1日から令和3年 1月31 日までの期間の内、一定期間(1ヶ月以上の任意の期間)の収入が、著しく減少(前年同期比概ね50%以上)した場合で、かつ、
③ 当該課税期間の申告期限までに申請書を提出した場合
(注1)原則として、消費税の申告期限は以下の通りです。
法人:課税期間の終了の日の翌日から 2 ヶ月
個人:課税期間の翌年の 3 月末
(注2)国税通則法11 条の規定による期限延長を受けている場合には、その延長された期限が承認申請期限となりますので、最寄りの税務署にご相談ください。
本特例により課税事業者を選択した課税期間の翌課税期間において、課税事業者の選択をやめることも可能です。
(注)免税事業者になることができるのは、その課税期間の基準期間(法人は前々事業年度、個人事業者は前々年)における課税売上高が1,000 万円以下の事業者等です。
※ 本特例に関する申請書や手続関係は以下の国税庁ホームページをご覧ください。
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/kansensho/keizaitaisaku/shohi/index.htm
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期限までに申告・納付が難しい場合
2020年6月2日
新型コロナウイルスの影響で、期限までに申告・納付等ができないやむを得ない理由がある場合、個別の申告期限延長の手続等が設けられています。
納税者や関与税理士が新型コロナウイルスに感染したケースに限らず、感染拡大防止の取組みより外出自粛を行っているケースなどもやむを得ない理由に該当します。
申告・納付期限の前だけでなく、その期限を過ぎた後でも申請を行うことが可能です。
申請する場合、必ずしも申請書等を提出する必要はなく、申告書の余白に「新型コロナウイルスによる申告・納付期限延長申請」である旨を付記するか、e-Taxを利用する場合は所定の欄にその旨を入力するなど、簡易な手続で申請できます。
リーフレット https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/kansensho/pdf/0020004-124_01.pdf
法人税及び地方法人税並びに法人の消費税 https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/kansensho/pdf/0020004-044.pdf
相続税 https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/kansensho/pdf/0020004-074.pdf
申告所得税・贈与税及び個人事業者の消費税 https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/kansensho/pdf/0020004-021_02.pdf
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所有者不明土地等に係る課題への対応
2020年6月2日
所有者不明土地等に係る固定資産税の課税上の課題に対応するため、次の措置を講じます。
(1)現に所有している者の申告の制度化
市町村長は、その市町村内の土地又は家屋について、登記簿等に所有者として登記等がされている個人が死亡している場合、当該土地又は家屋を現に所有している者(以下「現所有者」という。)に、当該市町村の条例で定めるところにより、当該現所有者の氏名、住所その他固定資産税の賦課徴収に必要な事項を申告させることができることとします。
(注1)固定資産税における他の申告制度と同様の罰則を設けます。
(注2)上記の改正は、令和2年4月1日以後の条例の施行の日以後に現所有者であることを知った者について適用します。
(2)使用者を所有者とみなす制度の拡大
①市町村は、一定の調査を尽くしてもなお固定資産の所有者が一人も明らかとならない場合には、その使用者を所有者とみなして固定資産課税台帳に登録し、その者に固定資産税を課することができることとします。
(注)上記の「一定の調査」とは、住民基本台帳及び戸籍簿等の調査並びに 使用者と思料される者その他の関係者への質問その他の所有者の特定のために必要な調査とします。
②①により使用者を所有者とみなして固定資産課税台帳に登録しようとする場合には、その旨を当該使用者に通知するものとします。
③その他所要の措置を講じます。
(注)上記の改正は、令和3年度以後の年度分の固定資産税について適用します。
詳細は財務省のホームページをご確認下さい。https://www.mof.go.jp/tax_policy/publication/brochure/zeisei20.htm
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テナントの賃料を免除した場合の損失の税務上の損金算入について
2020年6月2日
(1)法人・個人が、新型コロナウイルス感染症の影響により賃料の支払いが困難となった取引先に対し、不動産を賃貸する所有者等が当該取引先の営業に被害が生じている間の賃料を減免した場合、次の条件を満たすような場合等には、その免除による損害の額は、寄附金に該当せず、税務上の損金として計上することが可能であることが明確化されました。
① 取引先等において、新型コロナウイルス感染症に関連して収入が減少し、事業継続が困難となったこと、又は困難となるおそれが明らかであること
② 実施する賃料の減額が、取引先等の復旧支援(営業継続や雇用確保など)を目的としたものであり、そのことが書面などにより確認できること
③ 賃料の減額が、取引先等において被害が生じた後、相当の期間(通常の営業活動を再開するための復旧過程にある期間をいいます。)内に行われたものであること
(2)また、取引先等に対して既に生じた賃料の減免(債権の免除等)を行う場合についても、同様に取り扱われます。
(3)なお、本取扱いを受ける場合、新型コロナウイルス感染症の影響により取引先に対して賃料を減免したことを証する書面の確認を税務署より求められる場合がありますので、覚書(例)を参考とする書面等を作成の上、保存しておく必要があります。
(覚書(例)はあくまで一例であり、個別の合意内容・状況等に応じて編集可能です。)
◆『覚書(例)』
https://www.jpm.jp/pdf/202004211503.pdf
◆『不動産所有者等がテナントの賃料支払いを減免・猶予した場合の支援策について』
https://www.jpm.jp/pdf/202004211505.pdf
(参考)
『国税庁「国税における新型コロナウイルス感染症拡大防止への対応と申告や納税などの当面の税務上の取扱いに関するFAQ」(令和2年4月16日更新版)P26 5 新型コロナウイルス感染症に関連する税務上の取扱い関係 問4.賃貸物件のオーナーが賃料の減額を行った場合』
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/kansensho/pdf/faq.pdf引用:公益財団法人 日本賃貸住宅管理協会
【国土交通省】新型コロナウイルス感染症に係る対応(補足2)https://www.jpm.jp/topics/2600
(最終アクセス2020年5月29日)



