〈令和6年度税制改正 免税購入品に係る仕入税額控除〉
2024年10月2日
輸出物品販売所(いわゆる免税店)とは、外国人旅行者などの非居住者に対して、消費税を免除して物品を販売するお店のことです。この制度は、外国人旅行者が日本で購入した商品を持ち帰る際に、日本国内での消費税を免除するために設けられています。しかし近年、多額・多量の免税購入品が国外に持ち出されず、国内での横流しが疑われる事例が多発しています。また出国時に免税購入品を所持していない外国人旅行者を補足し即時徴収を行っても、多くが滞納となっている現状を改善するため、令和6年度税制改正で新たな制度が設けられました。
1.概要
令和6年度税制改正では、令和6年4月1日以後に輸出物品販売所(以下「免税店」という。)にて消費税が免除された物品(以下「免税購入品」という。)だと知りながら免税購入品を仕入れた場合、その仕入に係る消費税額については、仕入税額控除の適用を受けることができないこととされました。
2.仕入時に免税購入品と疑われる主な例
・ 本人確認書類等から、非居住者からの買取りであると認められる場合
・ 提示された本人確認書類の偽造が疑われる場合
・ 物品に免税用のパッケージがされていたり、その痕跡があった場合
・ 同種同等の物品を大量又は定期的な買取りを求められた場合
・ 買取時、本人確認書類等を提示した本人以外の付添人が主導的に対応するなど、持込者が購入等した物品ではないことが疑われる場合
・ 高級物品の買取りを求められた際、持込者がその所有者であることに疑いがある場合
・ 仕入れ先とSNS等でやり取り等している場合に、相手先が同一のアカウント名等で免税品購入に関するアルバイトを募集しているなど、輸出物品販売場制度を不正利用していることが疑われる場合
3.免税購入品と疑われる際の対応
本人確認等を確実に実施した上で、調達先などの取引内容を仕入先に確認してその記録を残すことや、現金は使用せず口座振込みで支払ったり、場合によっては仕入れそのものを避けるといった対応が考えられるそうです。
詳細等につきましては、下記URL等をご参照ください。